親の葬儀は突然やってくるものです。事前にネットで調べても、実際の費用感はなかなか掴みにくいのではないでしょうか。

今回は、私が喪主を務めた父の家族葬(関東・通夜と告別式あり)の費用を具体的にまとめてみました。合計で137万超。少しでも参考になればと思います。
基本料金に含まれるもの(55万円)
まず、葬儀は家族葬で葬儀会社のセレモニーホールで行いました。通夜と告別式で2日間、会葬者は約20名。葬儀会社に支払った基本料金は下記の通りです。
- 生花祭壇
- 棺
- 装飾道具一式
- 帳面・諸道具
- 白木位牌
- 中陰飾り
- 各種手続き代行
- 司会進行
- 火葬場アテンド
- 会場の設営・撤去
- お別れ花束
- 人件費
基本セットで、式の流れに必要なものはほぼ網羅されていました。
基本料金に含まれなかった追加費用(計22万5,440円)
ただし、実際には基本料金だけでは済みませんでした。追加で必要だったものは以下の通りです。
- 遺影写真 28,000円
- ドライアイス・処置料(4日分) 32,000円
- 会葬礼状 0円(サービス)
- 寝台車(病院 → 霊安室) 45,000円
- 寝台車(霊安室 → 会場) 19,000円
- 霊柩車(普通車) 22,000円
- ラストメイク 30,000円
- 写真撮影・メモリアルアルバム 30,000円
- 返礼品 19,440円
「思ったより追加がかかるな…」と感じたのが正直なところです。
通夜・告別式の料理・飲み物(計12万9,400円)
忘れてならないのが飲食代。これはどこまで出すか?どのくらいのグレードにするかによって随分と変わってくるところです。
父の葬儀では、基本、全てを葬儀会社を通してお願いしました。
まず通夜のあとの食事ですが、すぐ帰られた方もいて、10名程度での食事となりました。
高齢の方が多く、あまり食事をしないだろうと見込んで人数より少し少なめの数の大皿形式で用意しました。お寿司、煮物、揚げ物、ビール、ジュースで、合計7万1200円。
告別式の時に用意した食事が幕の内弁当9名分で3万4200円。
これに配膳人サービスがついて1日あたり12000円で2日間。
・お通夜 飲食代 71,200円
・告別式 お弁当代 34,200円
・配膳人 24,000円
少し抑えめにしたつもりでしたが、家族葬でも親族が集まると、このくらいの金額にはなります。
僧侶へのお布施(30万円)
浄土真宗の菩提寺にお願いし、戒名と通夜・葬儀での読経料をあわせて30万円をお渡ししました。
正直、金額の相場が分からず悩みました。ネットや葬儀会社に聞いたり、親戚にも相談しましたが、宗派が違うと参考にならず…。最終的には菩提寺に直接伺い、「お気持ちで」と言われながらもなんとか目安を教えていただきました。宗派やお寺によっては「戒名料」「読経料」と別々に準備する場合もあるそうです。
火葬場での費用(17万1,280円)
火葬費用は地域によって大分異なるようです。
父の場合は東京都内での火葬場を利用し、待っている間、控室にジュースやお菓子などを用意してもらいました。これの料金が7810円。
手配は全て葬儀会社でやってくれたのですが、支払いだけは直接、火葬場の人に現金で渡すよう言われました。今、振り返ってみて、火葬料金が高かったことに気づきました。調べてみると、待合室や火葬にもグレードがあったようでそのオプション料金が入っていたようです。
また、火葬場へはタクシーに分乗して向かったのですが、その料金もこちらで負担しました。
・火葬料金 148,470円
・火葬場での飲食代 7,810円
・タクシー代(2500円×3台×往復) 15,000円
合計費用
- 基本料金 55万円
- 追加費用 22万5,440円
- 料理・飲み物 12万9,400円
- 僧侶へのお布施 30万円
- 火葬場費用 17万1,280円
合計:137万6120円
結果的に、家族葬でも130万円を超える金額となりました。
体験して感じたこと
- 葬儀会社の基本プランだけでは終わらず、追加費用が想像以上にかかる
- 僧侶へのお布施は金額がわかりにくく、事前に確認しておく必要がある
- 親族だけの家族葬でも料理代はそれなりに必要
- 合計すると100万円以上は覚悟しておいた方が安心
「家族葬だから安く済む」と単純に考えていた自分にとっては、正直驚きでした。
まとめ
今回の経験を通して思ったのは、「葬儀費用は事前にある程度の目安を知っておくことが大切」ということです。
実際に支払ったのは130万円以上。もし突然準備を迫られていたら、もっと慌てていたと思います。
親の葬儀を経験すると、自分の葬儀や老後のことも自然と考えざるを得ません。この記事が、これから準備を考えている方の参考になれば幸いです。

